◆川井洋基 次に、最後に、農作物の高温対策と農業者の支援についてお尋ねいたします。
令和6年第1回定例会において、本市の特産農産物の1つである梨の晩生種、新高の高温障害の対策として、農園芸資材の寒冷紗の利用による気温低減効果について、市農業センターや生産者による実験的取組をするよう提言いたしました。答弁では、新高梨の高温対策について研究していくとのことでしたが、寒冷紗はおよそ50%の光線量を遮断する安価なシート状の園芸資材ですが、その研究成果はどのようなものだったかお伺いいたします。
◎経済部長(市原保紀) お答えいたします。
議員からご提案をいただきまして、令和6年7月~10月にかけ、農業センター内の梨試験圃場にて、寒冷紗を用いた新高梨へ及ぼす影響調査を行いました。手法といたしましては、寒冷紗で日陰をつくった寒冷紗区と未実施地区に分け、温度変化や収穫量の調査を行いました。温度変化に関しましては、最高・最低温度とも未実施区を下回り、収穫量に関しても、販売可能な梨の率といたしまして、未実施区の35.6%に対し、50.2%と高くなりました。
また、生産者が心配されていた糖度につきましても差がなかったことから、高温対策における寒冷紗の効果は期待できるものと考えられ、生産団体の会合で報告したところでございます。しかしながら、寒冷紗の設置には相当の労力と時間を要することから、実際の生産現場では導入をちゅうちょする声も聞いてございます。
以上でございます。
◆川井洋基 ご答弁ありがとうございました。
本年1月に二和の梨生産者に聞き取りしたところ、新高については9割が出荷できず、伐採を始めたとのことであります。このまま推移すれば、早晩晩生種であり知名度が高く大果となる新高は、本市のみならず千葉県から消滅することは火を見るより明らかであります。
したがって、私の提案どおり、寒冷紗の使用には明らかな効果があったことが判明しましたが、効果はあるが、設置に労力と時間を取られるとのことでありました。家族経営の多い市内生産者がその対策にちゅうちょするのであれば、他にどのような対策があるのか、また、その対策に対し、市として本市の主要農産物である梨生産者にどのような支援ができるのかお伺いいたします。
◎経済部長(市原保紀) お答えいたします。
高温対策では、比較的高温に強い品種に替えることが1つ挙げられます。市内の新高生産者の場合は、収穫時期が重なる品種といたしまして、あきづきなどへ切り替える生産者がいると聞いてございます。もう1つは、違う品目への転換でございます。梨の場合、果樹棚がそのまま利用できるブドウがございます。特に高値で取引されるシャインマスカットは、若手生産者を中心に取り組む農家が増えてきてございます。
なお、農業センターでは、来年度の生産団体の会合等で寒冷紗の試験結果の情報提供を行うほか、当市の主力である幸水、豊水を中心に、13種の梨の試験をしてございますので、品種の比較や特性などの相談にも応じてまいりたいと考えてございます。また、ブドウの育成に関しましても約15品種の試験をしてございますので、切替え時や生育の相談対応など、支援を実施してまいりたいと考えてございます。
以上でございます。
◆川井洋基 ご答弁ありがとうございました。
労力がかかるといっても、寒冷紗って物すごい軽いんですね。現在ある多目的防災網の上に載せるだけで済むので、改めてネットを張るというわけではありません。その辺、私はあまり深刻には考えていないんですけどね。
また、ブドウの生産というのは今、シャインマスカットが主流ですけど、マスカット種というのはヨーロッパ系のブドウなので、日本の気候には非常になじみにくい。巨峰みたいな、巨峰はアメリカ系ブドウなんで、日本の高温多雨に耐えられるんですけど、乾燥した地帯を好むマスカットは、関東ローム層の土で、果たして主要生産地である礫質の多い山梨県と対抗できるのかというのは危惧しています。今、人気があるからといって安易に飛びつくと、植えた圃場が売り物にならない。
船橋市でも巨峰の神保で畑がほぼ使えなくなった。花ぶるい現象というのを起こしまして、実がまばらにしかつかない。シャインマスカットは山梨でできるからこそ、シャインなんですね。船橋市で作っても、当面は売れるかもしれない。けど、私が危惧してるのは、みんなが作り始めてるから生産過剰になって、結局産地間競争に負けてしまうんじゃないかな。その辺は、農業センターを含めて、主管課は十分注意して指導してほしいなと思っています。
次に、秋から冬に収穫を迎えるキャベツやブロッコリー等の育苗時の幼苗は、8月下旬に播種期を例年やりますが、発芽初期の最も弱い幼苗が高温障害のため昨年は全滅し、改めて播種し直した事例が各所で発生しましたが、これも強光線と高温対策の寒冷紗が日よけ資材として、花卉園芸農家では以前から使用していますが、野菜農家は今までこれを使っていなかったんですね。さらに、初冬まで高温が続いたためキャベツが結球せず、育っても出荷できない事例も発生しました。本市の都市近郊農業の主要品目である野菜等の生産に関しても、高温対策が喫緊の課題と考えますが、有効な対策とその支援についてはどのように考えておりますでしょうか。
また、船橋特産の梨や野菜の生産者に対し、農業センターにおいて、気候温暖化対策として、高温耐性品種の選抜や規格試験栽培、さらには気温低減効果のある、先ほど申し上げました寒冷紗の購入補助等の新たな施策を至急実施すべきと思うので、お考えをお伺いいたします。
◎経済部長(市原保紀) お答えいたします。
園芸での有効な高温対策につきましては、種苗メーカーにおいて高温に強い種・苗の開発が盛んに行われていることから、播種時期に合った品種の選定と、露地栽培、施設栽培を問わず、農業資材を用いた遮光・遮熱に加え、高温に伴う病害虫の防除が有効と考えます。高温対策への支援につきましては、農業センターの規格試験栽培の結果を基に、優良品種や有効な防除方法を紹介をし、センターを中心に県の普及指導員や農協の営農指導員と連携しながら積極的に行い、市内生産者の良品率の向上に努めてまいりたいと考えてございます。
また、寒冷紗の購入補助につきましては、県の新規事業といたしまして、夏季の高温対策に資する機械・装置等の導入を助成するちばの園芸高温対策緊急支援事業が令和7年度予算に計上されましたので、今後も詳細につきましては情報収集に努め、市内生産者に周知してまいりたいと考えてございます。
以上でございます。
◆川井洋基 県の補助事業に頼らず、船橋市も独自の農業者の救済対策をしてほしいなとは思ってます。先ほど申し上げませんでしたけど、米ケ崎では昨年、ネギ畑が全滅しました。これはネギのさやの中に虫が入って、殺虫剤を幾らかけても中の虫は死なないために、中が全部食われてしまって、畑が全滅した事例を私も見てきましたので、気候温暖化の中で、今までいなかったような害虫がどんどん増えてくる。そういう対策も、農業センターがあるわけですから、しっかり研究していただきたいなとも思います。
時間もあれですので、さて、令和7年度の市政執行方針では、市長の施策全20ページのうち、農業施策については僅か2行と少しの文言で、積極的な生産者への支援が残念ながら全く感じることができずに、残念な思いでありました。最後ですが、答弁は要りません。以上です。ありがとうございました。